空色の紫陽花。フランスの菜園を想い出す 。
紫陽花といえば、どこか日本の梅雨の景色を 思い浮かべますけれど、
実はヨーロッパの歴史を 優雅に彩った、素晴らしい物語がございますの。
18世紀の終わり頃、日本の美しい紫陽花が 長い海路を越えてフランス・パリへと渡りました。
当時のヨーロッパには、お庭をあんなに鮮やかな青色で
染め上げる花がほとんど無かったため、 パリの園芸家たちは
その吸い込まれそうなブルーを見て 「なんて神秘的で美しい東洋の宝物かしら!」と、
またたく間に夢中になりました。
でも、この青い紫陽花の美しさに 誰よりも深く魅了され、
人生を狂わせてしまった 「あるお妃様」の物語をご存知かしら?
フランスへと渡った青い紫陽花を、 誰よりも深く愛したのが、
あのナポレオン皇帝の 最愛の妻であるジョセフィーヌ妃でした。
彼女は、おフランスのマルメゾン城に作った
世界中の美しい植物を集めた壮大な庭園に、
この日本の青い紫陽花を大切に植えさせました。
それだけでなく、自分の愛娘に「オルタンス(あじさい)」 というお名前を贈るほど、
そのブルーの虜に なっていたと言われています。
フランスの古い図鑑を開くと、
今でも紫陽花には 『Hortensia(オルタンシア)』という
上品な響きのフランス名が添えられています。
それは、かつてパリの宮廷を魅了した、 あの高貴で涼やかな
ブルーへの憧れの証 そのものなのですわ。
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